慢性蕁麻疹

慢性蕁麻疹
N Engl J Med 2022;387:824-31.
DOI: 10.1056/NEJMra2120166
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慢性蕁麻疹Chronic Urticaria(以下CU)の定義
少なくとも6週間以上、持続性または間欠的な蕁麻疹や血管浮腫が続く状態
CUは女性に多く40歳以上でみられることが多い。掻痒などでQOLが低下しやすく精神面にも影響を与える。急性蕁麻疹と異なり慢性蕁麻疹は誘因が明らかでないことがほとんど。
誘発因子として身体活動がある。
リウマチ性疾患や感染症、血液腫瘍などの結果起こることもある。NSAIDsで増悪しやすいため慢性蕁麻疹の患者ではNSAIDsは避けるべきである

Choosing wisely guidelineではルーチンでの2次性蕁麻疹の原因検索は推奨されていない。

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慢性蕁麻疹の種類
Aquagenic urticaria 水曝露でなる蕁麻疹  稀
Cholinergic urticaria コモン 体温上昇(お風呂や運動、emotionが誘発因子)
Dermatographia  慢性蕁麻疹で最も多い。引っ掻きで1-3分後に誘発
Delayed pressure urticaria 圧により2-12時間後に誘発(シートベルトやブラジャー)
Vibratory urticaria ドリル工具などの振動で誘発
Cold urticaria 寒冷で誘発 冷たい風やプールでも起こる 温まってきてから出現
Solar urticaria 太陽光で誘発
Exercise-induced urticaria 運動で誘発慢性蕁麻疹の患者の20-30%はNSAIDs使用時に症状が増悪しやすい。特発性が多いが一部2次性の慢性蕁麻疹がある。
HBV,HCV
EBV,HSV
マイコプラズマ
ヘリコバクターピロリ
蠕虫感染症
SLE,JIA
甲状腺疾患(亢進・低下どちらでも)
悪性腫瘍(特にリンパ増殖性疾患)
卵巣腫瘍,経口避妊薬Choosing wisely guidelineではルーチンでの2次性蕁麻疹の原因検索は推奨されていない。鑑別疾患
遺伝性血管浮腫
多型紅斑
水泡性類天疱瘡
Urticaria pigmentosa
cryopyrin-associated periodic syndromes
Schnitzler’s syndrome
Wells’s syndrome
Melkersson–Rosenthal syndrome
Gleich’s syndrome

 

慢性蕁麻疹のマネジメント
なるべく誘発因子を避ける
NSAIDsが症状増悪させるため、使いたいときはアセトアミノフェンなどの代替薬を使用
抗ヒスタミン薬
アナフィラキシーになったときはエピネフリン
どうしてもという場合はomalizumab 300mg 4週間おき予後

 

治療始めて35%の患者が1年以内に症状消失、29%が軽減。
47%の患者が症状緩解