Nonnarcotic Methods of Pain Management
N Engl J Med 2019;380:2440-8.
DOI: 10.1056/NEJMra1807061
痛みの種類
Primary pain (e.g., widespread pain)
Neuropathic pain
Postsurgical pain
Post-traumatic pain
Cancer-related pain
Visceral pain
Musculoskeletal pain
Headache, including migraine
痛みの時間的評価
Acute pain
Chronic pain
Ongoing pain
Intermittent or paroxysmal pain
痛みの評価
Pain intensity
Pain interference
Coexisting conditions
Psychological functioning
Physical functioning
Social aspects
Fear-avoidance behavior
Pain catastrophizing
Self-efficacy
痛みの評価方法でよく使われるのは0-10点の11段階での評価
痛みという主観的なものを客観的に評価するのは難しい
非オピオイドの鎮痛薬には
アセトアミノフェン
市販薬としても購入することができる解熱鎮痛薬。作用機序に関しては2019年現在でも不明な点がある。薬疹のリスクが低いもののあり、また過量内服で肝障害をきたすおそれがある。米国では1998年から現在にかけて急性肝障害の最たる原因となっている。
妊婦でも安全に使用可能
アスピリンとNSAIDs
抗炎症作用と鎮痛、血小板凝集作用をもつ。
NSAIDsの副作用は嘔気、消化管出血、薬剤過敏反応など。
また抗血小板作用のため心血管系疾患や脳梗塞の治療で用いられる。
NSAIDsの良い適応は軽度から中等度の筋骨格系疼痛、歯痛、月経痛、いくつかの内臓痛、術後疼痛、そして片頭痛と緊張型頭痛のFirst line
抗不安薬
三環形抗うつ薬やSNRIが鎮痛薬として用いられることがある。
これらは痛み単独の患者よりも痛みと抑うつを合併している患者に効きやすい。神経の前シナプスでのセロトニンやノルアドレナリンの再取り込み阻害により痛みの経路を遮断していると考えられている。
これらの薬剤は神経痛に対してはFirst line、ときに片頭痛などの予防にも用いられる。
抗てんかん薬
ガバペンチンとプレガバリンは神経の電位依存性カルシウムチャネルVGCCのα2δサブユニットに働き、カルシウム依存の神経伝達物質の放出を抑えることで神経の活動を抑える。これらの薬剤は神経痛に対して用いられ、特にプレガバリンは線維筋痛症に用いられる。
プレガバリンは術後のオピオイド使用を減らせるという報告はあるものの有害事象も多く、周術期の使用は推奨されていない。比較的多い副作用は鎮静とめまい。
オキシカルバゼピンは三叉神経痛のFirst line
その他カルバマゼピンやラモトリギン、ラコサミドなども神経痛に対して用いられることがある。
局所治療
痛みに対する局所治療は中枢神経系に作用せず、全身性の副作用がでないため好まれることもある。
よく使われるのはリドカインパッチ(末梢性の神経痛)。痛みのある局所に12時間貼布。
カプサイシン(唐辛子に含まれる成分)は皮膚に塗布することで感覚鈍麻Desensitizationを起こし一時的に皮膚に局在している痛みの神経の数を減少させる作用をもつ。カプサイシンパッチは局所の神経痛に対するSecond line。
その他市販薬ではメントールやメチルサリチル酸なども鎮痛薬として販売されている。
その他の痛みの治療
ヨガ、音楽療法、温熱療法、鍼治療、マッサージ、カイロプラティックなど