変形性頚椎症の鑑別

Degenerative Cervical Spondylosis

 

N Engl J Med 2020;383:159-68.
DOI: 10.1056/NEJMra2003558

 

加齢により頸椎に変形が起きるのは万国共通

50歳で80-90%の患者にMRI上は変形がみられる

 

頸椎の変化でよくみられるのは椎間板や椎間関節Facet jointの変化である。

靭帯や椎間板は原則的に無血管であり椎間終板の血管床から拡散を利用し酸素や代謝産物の受け渡しをしている。

 

 

症状

・頚部痛

・神経根症

・脊髄症

痛みは頚部に出ることが多いが放散痛として頭・肩・背部・胸部にでることもある。

痛みは安静で改善し動作で増悪する。

一般人口の15%は頚部痛を日常的に持つため変形性頚椎症との鑑別は難しい

 

頸椎の神経根症はC6,7に症状が起きることが多い。

痺れのような異常感覚や感覚低下、筋力低下がデルマトームに沿ってみられるが、症状に動揺性があることがしばしばあり無症状になることもある。

C6の評価は上腕二頭筋、C7の評価は上腕三頭筋を使おう。

 

また

Spurling test

shoulder-abduction test

cervical-traction test

などの頸部を動かすことで痛みを誘発するような身体診察の評価も大事

 

 

変形性頚椎症の鑑別

痛みのみの場合

急性:頸椎捻挫Sprain、むちうちStrain、椎間板痛、椎間関節痛

慢性:線維筋痛症、身体表現性障害、心気症、内臓痛の関連痛など

 

神経根障害

急性:椎間板ヘルニア、腕神経叢炎

慢性:椎間板ヘルニア、肩の障害、神経の絞扼症、椎間関節の過形成

 

脊髄症

急性:椎間板ヘルニア、椎体骨折による圧迫、ギランバレー症候群

慢性:椎間板ヘルニア、脊髄の不安定性、中心管狭窄症、多発性硬化症、悪性腫瘍、感染症、筋障害、脊髄空洞症、血管奇形、ビタミンB12欠乏