ライム病 まとめ

マダニが媒介する感染症

クリミアコンゴ出血熱Crimean-Congo haemorrhagic fever Virus
ライム病Lyme disease Bacteria
ライム病による回帰熱Relapsing fever (borreliosis) Bacteria
リケッチア(Q熱など)Rickettsial diseases (such as spotted fever, Q Bacteria fever)
マダニ媒介脳炎Tick-borne encephalitis Bacteria
野兎病Tularaemia Bacteria

 

ライム病
70-80%の患者が特徴的な遊走性紅斑Erythema migransを訴える
Bull’s eyeと呼ばれるパターンで一度みておけば忘れないでしょう

1-7%の患者が無症状
2-3%の患者が神経症状が出るNeuroborreliosisを合併する

 

Early localized disease マダニ咬傷から30日以内
遊走性紅斑
頭痛
食思不振
筋痛/関節痛
発熱と発汗(稀)

 

Early disseminated disease マダニ咬傷から3か月以内
多発性の遊走性紅斑
頭痛
倦怠感
食思不振
移動性の関節痛/筋痛
腺の腫脹
発熱と発汗
顔面神経麻痺(小児のNeuroborreliosisの症状で最多)
神経根症(成人のNeuroborreliosisで多い)
髄膜炎 2%
房室ブロック 稀
心外膜炎 1%
角膜炎 稀

 

Late disseminated disease マダニ咬傷から3か月以降
慢性の関節炎/移動性の関節炎(米国の慢性ライム病で28%)
脳炎 稀
認知機能障害
ブドウ膜炎

Post-Lyme disease syndrome
ライム病治療後の10%の患者でみられる
倦怠感、関節痛、筋痛、認知機能低下が年の単位で続くことがある
抗菌薬投与はベネフィットがないことが示されている
その他のマダニ媒介感染症が並存しているのではないかと考えることが大事

 

マダニにかまれてもすべての患者がライム病を発症するわけではなく、流行地域かどうかが大事

流行地域での咬傷の場合は予防的ドキシサイクリン内服を考慮する

予防例
マダニに咬まれて36時間以上でマダニ除去から72時間以内は予防的抗菌薬投与の適応
ドキシサイクリン200㎎ 単回投与

 

治療
Early Infection
ドキシサイクリン 200mg 分2 14-21日
アモキシシリン 1500㎎ 分3 14-21日

顔面神経麻痺などのNeuroborreliosisがある場合治療マネジメントが変わるので場合により髄液検査を考慮する
Neuroborreliosis セフトリアキソン 2g q24h  28日