神経性食思不振症の内分泌

Anorexia nervosaの内分泌 簡単なまとめ

Nat Rev Endocrinol. 2017 March ; 13(3): 174–186.

doi:10.1038/nrendo.2016.175.

 

視床下部-下垂体系

性腺ホルモン

無月経に。脂肪細胞から分泌されるレプチンが減少することでGnRH低下⇒FSH,LH低下と考えられている。アンドロゲン低下やエストロゲン低下も関与していると考えられる。

理想体重の90%まで戻ると86%の患者は6か月以内に月経が起こる。複合的な要因があり単に体重が戻るだけでは月経の起こらない患者もいる。

 

成長ホルモン

GH分泌は増加するがGH抵抗性が増加。GHの基礎分泌は20倍にも。IGF量とIGF活性が低下。エネルギー保存のための生理的反応。

 

副腎系

ANの患者のうち3分の1は視床下部-下垂体-副腎系が刺激されている。

ある研究では80%の患者がコルチゾル分泌亢進とあり。

ただしANの高コルチゾル状態は高くても正常上限の2倍未満。

高コルチゾル状態は性腺系を抑制し、筋量低下もきたすのでANの表現型と合致する。

体重が改善しても高コルチゾル状態が遷延する。

ANとクッシングの合併例では骨密度低下や精神症状がAN単独よりも多い。

 

甲状腺系

体重減少があるとnonthyroidal illness NTIに。

T3低値、T4正常~低値、TSH正常~低値

体重回復とともにT3は改善していく

 

後葉系-ADH

慢性ストレスによりADH分泌亢進。

ANのうち7%の患者が低Na血症がみられる。低Naの原因はSIADや水多飲、利尿薬使用など様々。

低Na+Hypovolemiaでは副腎不全も鑑別に挙げる必要あり。

 

低K血症はAN患者の20%程度でみられる。原因は嘔吐や下剤使用、利尿薬使用が多い。たまにスピロノラクトン使用による高K血症もいる。

 

低Mg血症、低P血症もよくみられ、Refeeding syndromeに注意

 

 

後葉系-オキシトシン

夜間の血清オキシトシンは健常者より低下

 

 

平均年齢25歳のAN患者群では52%がOsteopenia、34%がOsteoporosis