クモ膜下出血の文献

昨日のカンファで非常に面白い文献を紹介していただきました
Spontaneous Subarachnoid Hemorrhage: A Systematic Review and Meta-analysis Describing the Diagnostic Accuracy of History, Physical Examination, Imaging, and Lumbar Puncture With an Exploration of Test Thresholds
doi: 10.1111/acem.12984

SAHに関するシステマティックレビューとメタアナリシスです

 

発症から頭痛の最強点が何分かでの陽性尤度比/陰性尤度比は
1分以内 0.91/1.11
1-5分 1.79/0.88
1時間以内 1.13/0.06
頭痛が起きた時が最強ではなく5分以内と覚えておきましょう。
また最強点が発症から1時間以上経過して出現した場合は陰性尤度比0.06と高率に除外できます。

 

病歴では
頭痛持ち 0.93/1.02
高血圧持ち 1.53/0.87
過去に同じような頭痛の経験あり 1.90/0.90
過去の経験と同じが陽性尤度比が高いですね。特に受診時から時間がそう経っていない(2か月以内)の場合は警告出血だった可能性がありますね。頭痛持ちというのは全く診断に寄与しません、むしろアンカリングされてしまいそうです。

身体診察では
Neck stiffness 6.59/0.74
身体診察で有用なのは後部硬直です、あれば積極的にSAHを疑いましょう

 

オタワSAHルール 陰性尤度比0.02
 40歳以上 age 40 years or older
 首の痛みや硬直 neck pain or stiffness
 目撃者のいる意識消失あり witnessed loss of consciousness
 労作時の発症 onset during exertion
 雷鳴頭痛(発症直後に痛みがピークに達する頭痛) thunderclap headache
 診察時の頸部屈曲制限 limited neck flexion on examination
陰性尤度比0.02と強力に除外してくれます。しかし項目が結構厳しめですね。

 

CT検査に関しては
発症6時間以内の陰性尤度比は0.01とほぼ除外できますが
6時間経過すると陰性尤度比0.07と見逃してしまう可能性があります。またこういった研究のCT読影はだいたい専門の読影医が読んでいるので僕らでは見逃してしまっている可能性は常に考えましょう。