腱反射診察 オススメの打腱器

私が回診時に持ち歩いている診察道具はペンライト・聴診器・打腱器です。

眼底鏡や知覚検査のモノフィラメントに関してはそれらの診察道具が必要な時に持ち出しています。

 

私は以下の打腱器を使っています

トレムナー型のハンマーですね

打腱器のヘッドが重く、柄がしなるので非常に腱反射を出しやすくてオススメです。
値段も3000円程度で比較的お手頃です。

研修医の方々にもこのハンマーをお勧めしていて高評価をもらっています

テイラー型(ヘッドが3角形のもの)は1000円未満で購入可能ですがヘッドが軽いものが多く腱反射は出しにくいです。

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腱反射は神経疾患だけでなく代謝性疾患の推定や治療効果判定にも有用です。

低K血症では脱力で入院した患者で治療を行い、血液検査で改善してくる前から腱反射の改善をみとめる患者もいます

 

Hyperreflexiaがみられる代表的な疾患

慢性的な上位運動ニューロンの障害 
 頚髄損傷から1年経過しても腱反射は正常レベルのこともある 
  BioMed Research International 2015.
プリオン病 
薬剤・中毒(セロトニン症候群、悪性症候群、水銀など) 
甲状腺機能亢進症(収縮相も速い) 
尿毒症  肝性脳症(ステージⅢから)
低Mg血症 低Ca血症 高Na血症 
子癇   
痙攣後  
譫妄(Hyporeflexiaでもよい)
腱反射が亢進している昏睡患者は中枢神経系の疾患よりも代謝性や中毒性疾患を考える

 

腱反射低下Hyporeflexiaの鑑別

中枢性
急性の上位運動ニューロン障害
末梢性
末梢神経
神経筋接合部疾患(GBSではAreflexiaとなるのが特徴)
筋障害
その他
高Mg血症
低K血症
低体温症
甲状腺機能低下症
イソプロピルアルコールなど

 

腱反射診察のピットフォールとしては

アキレス腱反射は全患者のうち15%でみられない
Reinfrank et al., 1967

高齢者においてアキレス腱反射が観察されなかったのは
65-74歳 27-50%
75-79歳 40%
80歳以上 38-80%
Impallomeni et al., 1984

 

アキレス腱反射は高齢者では増強法を用いても陰性であることが多いです。
私は高齢者でアキレス腱反射陽性は病的と考えるようにしています