頭部の前と後ろの神経支配は全く別物!

先日非常に興味深い患者を診療しました

 

60代男性 受診日の前日に左手の痺れあり、嘔吐も7回繰り返したため近医受診

自律神経失調症と診断され対症薬処方され経過観察となった

帰宅後も嘔吐が3回あり、痺れが左半身全体に広がったため救急要請した。

経過中めまいもあったとのことだが受診時は改善していた。

顔面は症状および温痛覚低下などの神経学的異常はない
左後頭部~左上下肢、体幹部の左側に痺れと温痛覚低下あり
眼振や小脳失調所見なし
Horner syndromeを示唆する所見もなし

高血圧や糖尿病も基礎疾患があり
経過中にめまい症状もあったことからWallenberg syndromeの部分症と思いMRI撮影

右延髄外側に急性期梗塞がみつかった。

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この患者からの学びは

後頭部の感覚は脊髄支配なので、Wallenberg syndromeでは顔面は患側・後頭部は健側に痺れ症状がでるということです。


知識的には知っていましたがこういったかたちでの経験は初めてでしみじみしました。
教科書などでよくみるスキーマでは頭部は患側にでると思ってしまいそうですね