急性腎障害+血小板減少

N Engl J Med 2017;376:74-80.
DOI: 10.1056/NEJMcps1606750

 

35歳女性 悪寒、筋痛、嘔気、腹痛
診断:TTP 血栓性血小板減少性紫斑病
教訓:重症な全身症状が出現している場合、薬剤の影響を想起し繰返しのエピソードがないか確認するべき
薬剤性の疾患はCommonでありTragic悲惨である

パーティーの帰りに上記症状発症
翌朝近医受診し軽度の腹・背部痛と白血球増多ありウイルス性腸炎と診断された
患者が帰宅後、追加の検査結果が返ってきて、CRN 2.6mg/dl T-bil 3.5mg/dl(直接D-bilは測定していない)と高値、脱水の所見もなかったためAKIと診断され再度来院となった
経過で血小板減少と貧血が進行し、腎機能障害も増悪してきたため緊急透析となった

鑑別
血小板減少+貧血+AKI
TMA(Thrombotic microangiopathy)
TMAの原因にはTTPとHUSがある
TTPでは血小板減少は10000-30000/mm^3が中央値
精神症状が70-80%に合併する
腎機能障害は稀で、透析導入になる例は少ない HUSでは腎機能障害を伴うことが多い
急速進行性糸球体腎炎(SLE,強皮症による腎クリーゼ)

末梢血像でreticulocyte増加と破砕赤血球ありTMAと診断された
TMAと診断したあと問診で確認すると以前にも同様のイベントで同じような症状が出現したことがあるとのことだった
この患者ではQuinineが原因でTTPになったと考えられた
Quinineは400年前にマラリアの治療薬として見出された

キニンが細胞受容体と抗体との親和性をあげてしまい免疫応答が強くなってしまう
エクリズマブが有効とされているが高い!
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発作性夜間ヘモグロビン尿症における溶血抑制が適応あり
フローサイトメトリー法等により検査を行い、発作性夜間ヘモグロビン尿症と確定診断された患者に投与を開始すること。
本剤を投与開始する際には、溶血のため赤血球輸血が必要と考えられ、今後も輸血の継続が見込まれる患者を対象とすること。
本剤による血栓塞栓症の抑制効果、腎機能改善効果及び延命効果は確認されていない。
本剤の急性溶血発作に対する改善効果は確認されていない。
本剤投与によりPNH赤血球クローンが増加するため、本剤を中止した場合に重篤な血管内溶血が認められるおそれがあることから、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、本剤投与の是非を慎重に検討し、適切な対象患者に対し投与を開始すること。
非典型溶血性尿毒症症候群における血栓性微小血管障害の抑制
本剤の適用にあたっては、日本小児科学会及び日本腎臓学会の診断基準等を参考に、非典型溶血性尿毒症症候群と診断された患者を対象とすること。