起立性低血圧の鑑別

起立性低血圧はざっくりと
・循環血液量減少
・自律神経障害
の2つに分けて考えましょう

臨床的には薬剤性の起立性低血圧で救急搬送されてくる患者が多いイメージです

 

N Engl J Med 2008;358:615-24.

 

起立性低血圧

起立性低血圧の定義は臥位から立位になって3分以内に収縮期20mmHg,拡張期10mmHg低下することである

体位変換後に血管収縮がおきない自律神経障害が示唆される
Autonomic failureでは血圧低下はおきるものの脈拍上昇がおきない(しかし上昇することもたまにある)

脈拍上昇を伴う場合は循環血液量減少Hypovolemiaが疑われる
15秒以内に起立性低血圧が出現する場合はCardiac outputとPeripheral vascular resistanceのミスマッチでおこると考えられる

 

立位になると下肢に体重(㎏)× 8ml程度(500-1000ml)の血液の移動がおきる
前負荷が減少するためCardiac outputとBPが低下する
頸動脈小体と大動脈小体への刺激が減少し、交感神経↑、迷走神経の反応↓
そして末梢血管抵抗増大、CO↑がおき起立時の血圧低下に備える
この反応が障害されるため起立性低血圧がおこる

 

症状としては浮遊感、めまい、前失神、失神
時に全身の脱力、倦怠感、嘔気、思考のSlowing、頭痛、視覚の異常、頸部痛(Coat0hunger headache)がおこることもある
起立時の呼吸困難や血管痛をおこすこともある

運動時、長時間の起立時、気温の上昇、食事時は増悪因子である

高血圧治療に伴い出現することもある

 

Primary autonomic degenerative disorderとしては
Shy-Drager syndrome
Parkinson disease
Lewy-body dementia
Pure autonomic failure

Peripheral autonomic dysfunctionはSmall-fiber neuropathyでおこる

 

起立性低血圧は自律神経障害でおこるためその他の自律神経に関する問診が重要
下痢・便秘
排尿障害
性的(勃起障害など)