白血球増多の鑑別

参考
N Engl J Med 2016;375:2273-82.
DOI: 10.1056/NEJMcpc1509539

 

86歳女性 白血球増多症 脾腫
診断:慢性好中球性白血病(CSF3R変異を伴う慢性好中球性白血病)
Key:骨髄像 遺伝子検査

 

甲状腺機能低下症のある患者が3か月前から進行する倦怠感と全身の筋痛(特に下腿)で受診
採血でWBC36700(Neutrophil 81.9%)あり、脾腫もあり

 

鑑別
2次性の好中球増多症
感染症が多い 感染症で著明な白血球増多をきたすことがある⇒類白血病反応Leukemoid reaction

脾摘後の患者や機能的無脾症の患者では脾臓でのpoolingや破壊が行えないため好中球増多症を伴う

薬剤性ではコルチコイドや全トランスレチノイン酸(AML治療薬)の使用により起きる

傍腫瘍性の好中球増多症は骨髄中でのG-CSF産生により起こる

 

1次性の好中球増多症
遺伝子異常による血管壁への接合因子の欠如による良性・先天性・家族性の好中球増多症がある
感染症を繰り返しやすいという特徴はあるが偶発的に見つかることが多い

骨髄性の好中球増多症(骨髄異形成・骨髄新生)はJAK2 mutation
好中球性白血病は珍しいがある

 

この患者では追加検査で末梢血像と骨髄生検を行った
末梢血像では芽球なし
骨髄像は過形成あり(細胞80%、脂肪20%)
遺伝子検査でG-CSFの異常(CSF3R)の遺伝子変異があった