頭蓋内圧亢進

参考
BMJ 2018;363:k3252 doi: 10.1136/bmj.k3252 (Published 4 October 2018)

頭蓋内圧亢進 Raised Intracranial Pressure
Short summary
頭痛の原因としてICP上昇する病態を鑑別に入れる
拍動性の耳鳴りは1次性頭痛との鑑別に有用
眼底所見は必須である

 

ICP上昇をきたす原因としては
先天性(水頭症)
医原性:薬剤、頭部手術後
特発性:IIH
感染性
外傷
腫瘍
血管

疫学
頭痛で受診する患者はUKで医療機関受診する100人の患者のうち女性が6.5人、男性が2.5人
ほとんどがPrimary headacheと診断され2%が神経内科にコンサルトされる

かかりつけ医が二次性頭痛に遭遇する頻度は0.004-0.28%と低い
ERを新規の頭痛を主訴に受診した患者のうち16%が2次性頭痛が原因だった

脳腫瘍と診断される患者は頭痛や倦怠感、食欲不振などの症状が出現頻度多い(神経学的異常をみとめる患者の倍以上)

 

ER受診患者ではきちんと病歴聴取を行われている患者は0.3%しかいない。
頭痛の問診で重要なのは
・頭痛の性質
・場所
・発症様式
・持続時間
・症状の強さ
・随伴症状
・誘発因子
・頭痛の既往
・使用している薬剤

身体診察においても頭痛で神経内科入院となっても眼底所見がとられているのは52%と少ない
眼底検査はある程度習熟しないと所見としてとれないうえ解釈も難しい

 

ICP上昇を示唆する症状や所見
頭痛
通常は週の単位で増悪する頭痛となるが時には数時間~数日の経過で上昇することも
慢性的な片頭痛として誤診されやすい

 

視覚の異常
霧視や視野欠損、複視、最悪の場合には失明がおこる
ICP上昇により症状が変動することもあり1分程度で症状は改善するが頭蓋内圧亢進とともに症状の頻度は多くなる

随伴症状
頸部痛・背部痛・拍動性の耳鳴り・無気力・脱力・嘔気嘔吐・意識障害・痙攣など
特に拍動性の耳鳴りは片頭痛との鑑別に有用な病歴

身体診察
悪性高血圧除外のための血圧測定
神経診察 Idiopathic intracranial hypertension(IIH)ではⅣ、Ⅵ、Ⅶの神経症状を伴うことがある
眼底検査(視神経乳頭、網膜静脈拍動)

マネジメント
乳頭浮腫がみられたら同日にMRIやCTを撮影する
静脈洞血栓症を考慮するならVenographyも
脳浮腫や構造的異常が否定できたらLPを行い初圧を測定、そしてCSFを検査提出

NEJMcpc2018case3参照