頭痛の鑑別 頭蓋内圧亢進症

参考
N Engl J Med 2018;378:282-9.
DOI: 10.1056/NEJMcpc1701763

 

41歳女性 視野異常 頭痛
診断:SLEとグルココルチコイド治療に伴う頭蓋内圧亢進症
18か月前に皮膚口腔粘膜の異常、関節症状がありANA高値でSLEと診断された女性
シクロフォスファミドやリツキシマブで治療されていたが効果不良でプレドニンが追加された
皮膚症状などは改善したが受診の6週間前から間欠的な視野異常(視力欠損)を伴う頭痛が出現するようになった
髄液検査では単核球16/mm^3(lymph66%)で中枢神経血管炎またはSLEによる無菌性髄膜炎と診断された
プレドニゾン、シクロフォスファミド、リツキシマブ、ヒドロクロロキンで治療したが症状の改善なかった
経過フォローの診察で両側の視神経乳頭の浮腫があり精査となった

 

鑑別
視神経乳頭浮腫
うっ血乳頭⇒頭蓋内圧亢進で出現する。通常は視力に関する症状は出現しない

視神経炎
視神経炎の症状としては視力の低下、色覚の障害、視野欠損などがある 求心性の反射が消失する

視力の異常を伴う頭痛

片頭痛は鑑別に挙がる
頭蓋内圧亢進による頭痛は片側性の拍動性の頭痛をきたし光過敏や音過敏、吐き気、嘔吐、Auraを伴う
片頭痛との鑑別は、頭蓋内圧亢進では両側性の耳鳴が拍動性頭痛と共に出現することがある

頭蓋内圧亢進症
2次性が多い 脳腫瘍、脳静脈塞栓症、結合組織症(血管炎、SLE、ベーチェット)

 

腰椎穿刺で脳圧を測定すると45cmH2O(ref 10-25cmH2O)と著明高値だった
Idiopathic intracranial  hypertension(IIH)ではⅣ、Ⅵ、Ⅶの神経症状を伴うことがある
IIHの治療としては非薬物治療として減量、薬物治療にアセタゾラミドがある 高用量では片頭痛発症のリスクとなるためこの患者ではノルトリプチンが併用された