関節炎の鑑別

関節炎をきたす疾患の鑑別のポイントは

急性 or 慢性
関節炎で侵されている関節の個数
関節外症状(眼、皮膚、泌尿生殖器)

 

参考
N Engl J Med 2017;377:1189-95.
DOI: 10.1056/NEJMcpc1706108

59歳女性 右MCP関節と両足関節の疼痛と腫脹
診断:播種性淋菌症 disseminated infection with Neisseria gonorrhoeae

59歳女性 急性発症の右母指MCP関節痛と腫脹発赤ありEmpericalにステロイド治療行ったが、3日後に両足関節にも同様の症状が出現し右MCP所見の増悪あり精査目的に受診

鑑別 関節炎の鑑別Arthritis
筋骨格系損傷

骨折もなく3日経っても増悪している点・病歴から否定的である

変形性関節症
急性発症という点やその後増悪していく点から否定的

関節リウマチやその類縁疾患
SLEやシェーグレン症候群は関節炎をきたしやすい SjSは有病率も高いがこの患者ではドライアイやドライマウスの症状なし SLEを疑う紅斑もない
関節リウマチなどの自己免疫性関節炎において朝のこわばりというのが問診上重要であるが、この患者はそういった病歴はなくステロイドにも不応である点がunlikely

結晶性関節炎
痛風の誘因となるのはアルコールや感染症
偽痛風の誘因となるのは上記や外傷など
多関節である点やステロイド不応な点が合わない

反応性関節炎reactive arthritis
反応性関節炎はmonoarticularであることが多い asymmetric oligoarthritisの場合もある
関節外症状を有する場合が多く結膜炎や泌尿器症状、皮膚や口腔内病変が起こる
上記随伴症状がないためunlikely

感染性関節炎
ウイルス性⇒Rubella,Dengue,Chikungunya,HBV,HCV,PArvovirus
細菌性⇒Lyme disease,GPC(細菌性関節炎ではGPCがコモン、20%で外傷や関節内への薬の注射などの歴はない、10-20%のケースで多関節炎を呈する),

淋菌性Gonococcal infectionは多関節炎を呈する感染性関節炎として重要
この患者では発症2週間前にunprotected sexual intercourseがあり淋菌性関節炎が疑われた

関節炎の問診において重要なことは
6週間以上続いているかどうか?
関節が痛いのか関節周囲が痛いのか?→身体所見で
炎症性なのか非炎症性なのか?
いくつの関節が侵されているのか?

播種性淋菌症の治療で唯一推奨されているのがCTRX IVと経口AZM
感染性関節炎では外科的デブリードメントが必要かどうかの判断が必要