急性肝障害

急性肝障害の患者をみたときは肝酵素のどれが主に上昇しているかである程度の鑑別が可能です。Wilson病は稀な疾患ですがALPに比してビリルビンが著明に高値というのは覚えておきましょう。

 

参考
N Engl J Med 2017;376:268-78.
DOI: 10.1056/NEJMcpc1613467

 

18歳女性 急性肝障害
診断:Wilson’s disease
Key:肝酵素の比

鑑別
アセトアミノフェン中毒
通常アセトアミノフェン中毒の場合ASTが正常上限の400倍程度まで上昇するといわれている

薬剤性肝障害
成人の急性肝障害の11%がdrug-induced
抗菌薬による頻度が多い
原因薬剤使用後1-3週間後に生じ、好酸球増多や発熱などの症状を伴う

HELLP症候群
今回の症例では肝酵素異常やHb低下があった
末梢血で溶血所見なく、血小板減少もなかったことから否定的

虚血性肝障害

Budd-chiari syndrome

ウイルス感染症

自己免疫性肝炎

Wilson’s disease

発症年齢は12-23歳
スクリーニングに
ALP(IU/L)/Bil(mg/dl)が4以下
AST(IU/L)/ALT(IU/L)が2.2以上

Wilson’s diseaseはこの2つを100%満たす
診断基準は成書参照  血中銅    尿中銅/24h
治療はペニシラミンや肝移植