ICUでの心房細動

ICUでのAF

Chest. 2018 Dec;154(6):1424-1434.

doi: 10.1016/j.chest.2018.03.040. Epub 2018 Apr 6.

 

 

心房細動は生涯リスク25%とCommonな疾患

ICUでもCommonな疾患でありCritical illness induced AFと呼ばれる

敗血症によるAFは敗血症患者の2割ほどでみられる。

敗血症で入院しPAFがあった患者は5年以内に55%がAF発症する(敗血症で非PAFは16%しか発症しない)

 

 

Critical illness induced AF発症のリスク

物理的要因

・炎症や感染症による心筋線維化

・Volume overloadによる心房ストレッチ

 

電気生理学的要因

・持続する頻脈

・細菌の毒素によるチャネル障害

・サイロイドストーム

・抗不整脈薬

 

AFのトリガーになるもの

・血管作動薬(昇圧薬・β刺激薬)

・敗血症(過剰な内因性カテコラミン)

・呼吸器非同調(過剰な内因性カテコラミン)

・尿毒素

・心筋梗塞

・右心カテ

・電解質異常

 

 

 

治療は

循環動態の安定

誘発因子の除去(β刺激薬、血管作動薬)

原因治療(電解質補正、心筋虚血治療、適切な体液量管理、感染症治療)

 

 

Critical illness induced AF

37%が循環動態不安定

25%がHR 150以上

11%が新規の虚血や心不全症状発症

 

AFによる症状が

HR増加によるものの場合⇒レートコントロール(βブロッカー)、セカンドラインでCCBやジゴキシン

心房収縮低下によるものの場合⇒Mg投与、セカンドラインでアミオダロン投与

 

カルシウムチャネル拮抗薬CCBとβブロッカーBBの使い分け

どちらもレートコントロールに用いる。

CCBは電位依存性のカルシウムチャネルを阻害しHRを抑えるほか、血管拡張作用や陰性変力作用がある

BBもHRを抑え陰性変力作用があるが、心筋に対するカテコラミンの作用を抑えるため有利かもしれない。またBBのほうが作用時間が短いので薬剤誘発性低血圧の際は中止し薬剤の影響が抜けやすいのがメリット

ジゴキシンは基礎疾患に心不全がある患者で血中濃度1.2ng/mLだと死亡率増加。またカテコラミン分泌が亢進するような病態では効果が得られにくい

 

アミオダロンはアドレナリン刺激を阻害し、房室伝導を抑える。

アミオダロンのマイナス面は血圧低下や臓器毒性(間質性肺炎、器質化肺炎)