急性膵炎の原因

急性膵炎の原因

Common
胆石性 35-40%(2㎜以下の胆石でも膵炎をきたす)
アルコール多飲 30%
薬剤(抗HIV薬 GLP1作動薬)
ERCP (ERCP後2-20%の患者が膵炎発症。若年女性で起こる場合はOddi括約筋機能不全を疑う)
高脂質血症
高Ca血症(トリプシノーゲン活性亢進による)
遺伝性
2型自己免疫性膵炎(IBD関連)

感染症
・ムンプス・コクサッキー・EBV・CMV・VZV・HSV・HIV
・マイコプラズマ・レジオネラ・レプトスピラ・サルモネラ
・トキソプラズマ・クリプトスポリジウム・回虫
・アスペルギルス

膵構造異常(膵嚢胞による膵管圧迫)

特発性 10-15%

 

Uncommon
膵管癒合不全
膵癌
穿通性胃潰瘍
術後
外傷
熱帯膵炎
血管炎
サソリ刺傷

 

膵炎のメカニズム

Oddi括約筋に胆石が詰まることで

・膵液を分泌できず膵臓に膵液による炎症が起こる

・胆汁が膵臓に逆流することで膵内で膵酵素活性のカスケードが誘発される

 

 

胆石が原因となるため

・症候性の胆石症

・症候の有無に関わらず総胆管結石

はERCPによる除去が推奨される

ウルソデオキシコール酸は膵炎予防にならない

 

アルコール多飲による膵炎は長年(10年以上)の多飲歴で起こる

アルコール依存患者の5%にしか急性膵炎が起こらず、アルコール性膵炎の場合は遺伝性や喫煙による影響も大きい。

アルコールの摂取量と膵炎の関係は明確ではない

 

 

高トリグリセリド血症も急性膵炎のリスクであり、重症化リスクの中で最もリスク高い

 

ERCP後膵炎はERCP直後にインドメタシンを経肛門投与することで有意に発症リスク・重症化リスクを下げることができる。

 

 

 

症状

心窩部痛と背部痛

痛みは強く、持続性で寛解・増悪因子がないことが多いが仰臥位で増悪し、座位で改善することもある

嘔気や嘔吐も伴う

 

身体診察のポイント

腹膜刺激徴候は後腹膜臓器であるためみられないことが多い

膵炎によるイレウスが起こりやすいので腸蠕動音は消失する

Grey turner signやCullen signは膵壊死による腹壁の内出血所見。稀。