稀な凝固異常

第7因子欠損症の患者さんを診療する機会があったので。

 

 

先天性凝固異常は稀

 

しかし稀な中にも頻度が多めなのは

Hemophilia A 第8因子欠乏 5000人に1人

Hemophilia B 第9因子欠乏 3万人に1人

Hemophilia C 第11因子欠乏 100万人に1人

これら血友病A,B,Cで先天性凝固異常の95%を占める

 

残りの稀な凝固異常は多い順に

第7因子欠乏 50万人に1人

第5因子欠乏 100万人に1人

第10因子欠乏 100万人に1人

第13因子欠乏 200万人に1人

第2因子欠乏(プロトロンビン) 200万人に1人

 

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診断年齢の中央値は7歳(0-73歳)

外傷時の出血傾向や歯科治療時の止血困難、過多月経で気づかれやすい。

筋肉内・関節内出血、粘膜出血(鼻出血など)も頻度が多い。

筋肉・関節内出血は7-23%程度でみられる

 

それぞれの因子が基準値の20%を下回ると外傷なく出血が起こりやすくなる。

因子活性が低い重症例では10-20%の例で輸血を要する。

 

ヘテロ接合体の場合(一方の染色体が正常)の場合は正常の遺伝子が正常の因子を50%作るため出血をしても重症になることは少ない。

ただし第7因子欠乏の場合は出血と第7因子活性の相関性が低い

 

 

興味深いことにいくつかの因子欠損では血栓塞栓症がみられる。
塞栓症の報告があるのは11,7,5因子欠乏でこれらは出血イベントも起こる。
12因子欠乏では出血イベントは起こりにくく血栓症がメイン。
10因子欠乏や2因子欠乏では血栓症の報告なし

 

第7因子欠損症は20%程度で出血イベントがみられ、塞栓症(静脈・動脈ともに)は3-4%で報告あり

第7因子欠損症では治療にノボセブンという第7因子製剤を用いる。

めちゃくちゃ高いし希少!!15-30mcg/kgを12時間おきに投与し第7因子活性が15-20%になるように投与する。1mg(1000mcg)製剤で8万5千円もする!!!