JAMA COVID-19のレビュー

COVID-19のReview
doi:10.1001/jama.2020.12839

 

重症COVID-19では全身の凝固反応が亢進する。武漢からのレポートではCOVID-19で亡くなった患者の71%がDICのクライテリアを満たしていた。
DVT,PE,動脈性塞栓症(下肢虚血、脳梗塞、心筋梗塞)の合併も多い。

 

段ボールなどの透過性?のある物質よりも、プラスチックやステンレスなどの透過性のない物質のほうがウイルスが生存しやすく3-4日経過しても検出される

 

ウイルス量は上気道症状の出現の2-3日前から検出され症状出現時にピークとなる。
無症状や前症状の患者もCOVID-19を伝染させる。
中国やシンガポールでの感染のうち48-62%が無症状の患者により伝染されたもの。
真の無症候性感染の率は不明だが、現在のところ4-32%と言われている
症状出現してから6週程度でも咽頭スワブの核酸検出で陽性となることもある。ウイルス培養は症状出現してから8日程度で陰性化する。

疫学研究では症状出現から5日経過すれば伝染は起こりにくいとしており、CDCは症状出現から10日経過後、または症状改善から3日経過後の隔離解除を推奨している。

 

潜伏期間は平均5日(2-7日)
97.5%の患者は感染してから11.5日以内に症状が出現する
症状出現から病院受診までの期間の中央値は7日(3-9日)
入院を要する患者の年齢は47-73歳
中国の44672人の患者を対象とした後方研究では81%がMild、14%がModerate、5%がCritical(呼吸不全、敗血症性ショック、多臓器不全)だった。
イギリスの20133人の患者を対象とした後方研究はハイケアやICUに入室が必要だった患者は17.1%もいた。

感染者のうち25%が基礎疾患持ち、入院を要した患者の60-90%が基礎疾患持ち。
基礎疾患で多かったのは
高血圧 48-57%
糖尿病 17-34%
心疾患 21-28%
慢性肺疾患 4-10%
慢性腎疾患 3-13%
悪性腫瘍 6-8%
慢性肝疾患 5%未満

入院を要した患者の症状は
発熱 90%
乾性咳嗽 60-86%
息切れ 53-80%
倦怠感 38%
嘔気/嘔吐または下痢 15-39%
筋痛 15-44%

嗅覚異常/味覚異常 64-80%
嗅覚喪失/味覚喪失 3%

入院時の状態としては
肺炎 75%
ARDS 15%
急性肝障害 19%
心臓障害(トロポニン上昇、心不全etc…) 7-17%
腎障害 9%
脳血管疾患 3%
ショック 6%
静脈/動脈系の塞栓症は入院患者の10-25%にみられた
ICU入室患者の31-59%に塞栓症がみられた

21歳未満の患者で10万人に2人程度と報告は稀だが、COVID-19に感染した患者で川崎病様の症状が出現することがありMultisystem inflammatory syndromeと名付けられている。

COVID-19の診断
咽頭ぬぐいのコロナRNAのrt-PCRが診断のスタンダード
感染源への曝露から4日目で感度が33%
症状出現時で感度62%
症状出現から3日で感度80%

偽陰性になる要素は
不適切な検体採取方法
検体による感度の違い
曝露してからの時間が短い

BALで採取した検体は93%が陽性
痰は72%
鼻スワブは63%
咽頭スワブは32%
便でも陽性になることはあるが尿では陽性にならない
唾液での検体採取も検討されているがさらなる検証が必要

中国の研究(入院になった患者は88%)の血液検査では
CRP上昇 60%
LDH上昇 50-60%
AST/ALT上昇 30%
低アルブミン 75%
リンパ球減少(絶対値で1000/mcL未満) 83%

画像
末梢性のGGO,Airbronchogram,小葉間隔壁の肥厚など
病初期はCTでは15%、CXPで40%が異常所見なし
特異的な所見はないためCTでCOVID-19の診断をすることは難しいが、ときにCTで異常所見あるもPCR陰性で後に陽性となるパターンもあるため有用は有用

治療
現時点では対症療法が最も重要
influenza, HIV, Ebola, orSARS/MERSに対して開発された抗ウイルス薬も有用という報告あり