筋痙攣の鑑別

筋痙攣・筋肉が”つる”というのは鑑別がいくつかあり、症候毎に鑑別疾患も異なる。

 

鑑別
病態としてはperipheral nerve hyperexcitabilityである
筋肉のつっぱりや意識せず力が入ってしまう症状というのを医学的にどういう症状か正しく解釈する必要がある
似た症状別に分けると

Muscle Cramp
痛みを伴う筋肉の収縮 筋性の糖原病でもMuscle crampがおきる

Muscle Stiffness
運動時の拘縮、筋弛緩の遅延など 筋運動の持続により正常に回復する

Tetany
感覚障害を伴う筋肉の収縮

Fasciculation
ある程度の持続時間のある筋肉の収縮 筋電図ではIrregularな波形を示す
筋力低下を伴う場合前角の障害を示唆する

Myokimia
ある程度の持続時間のある筋肉の収縮 波打つような運動で、筋電図では規則的なBurstがみられる

Myoclonus
瞬間的な筋の収縮 持続しない

 

N Engl J Med 2012;367:851-61.
DOI: 10.1056/NEJMcpc1114036

60歳女性 痛みを伴う筋強直 腱反射亢進
診断:乳癌

4か月前からの筋のStiffnessとCrampingが続くため受診

身体診察では上肢腱反射は3+、下肢は4+と著明に亢進していた

Sensoryに関しては明らかな障害はなかった

Key pointとしては脊髄症によるSpasmよりも主動筋・拮抗筋のToneが亢進している印象だった

 

鑑別

筋肉のつっぱりや筋痙攣をおこす疾患は

低Ca血症、低Mg血症などの電解質異常

チャネロパシー(Stiff person syndrome , Issacs syndrome)

ALSなど

 

Stiff Person Syndrome
Stiff-person syndromeはGABAの働きが低下しHyperexcitabilityが起こり
主動筋と拮抗筋がSpasmを起こし強直が起きる
90%の患者はGlutamic Acid Decarboxylase(GAD)に対する抗体がみられる
また5-10%の患者はAmphiphysinに対する抗体をもつ
Amphiphysin陽性患者の50-90%がUnderlying cancer(特に乳がん)をもつ